伝統工芸品展 WAZA2018 ― 「道具」の作り手たちとの対話。
今回は、2018年2月16日の活動記録から、池袋・東武百貨店で開催された「伝統的工芸品展 WAZA2018」でのトークイベントを振り返ります。
書を支える「道具」の作り手たちと語り合い、実演を交えながら日本の手仕事の奥深さに触れた——書家として原点を見つめ直す、貴重な時間となりました。
「暮らしに寄り添う、ニッポンの美」を巡るトークイベント
全国から選りすぐりの伝統工芸品が集う「伝統的工芸品展 WAZA2018」。「暮らしに寄り添う、ニッポンの美」をテーマにしたこの祭典内のトークイベントに、矢部澄翔が出演いたしました。

書家にとって、筆・墨・紙・硯といった「文房四宝」は、単なる道具ではありません。自分の指先となり、感情を乗せるためのパートナーです。この日は、その道具を生み出す職人の方々と対談し、実演を交えながら奥深い世界をご紹介しました。
赤間硯・豊橋筆・阿波和紙 ― 「道具」の作り手たちとの対話
ステージでは、各産地を代表する職人の方々と共演しました。
- 鋒鋩(ほうぼう)の目が命である赤間硯(山口県)。
- 絶妙な弾力とまとまりを持つ豊橋筆(愛知県)。
- 素朴な風合いと強さを兼ね備えた阿波和紙(徳島県)。

それぞれの道具に込められた職人のこだわりや歴史を伺いながら、実際にその道具を使って揮毫していきます。石の摩擦、動物の毛が持つ弾力、手漉き和紙のあたたかな吸い込み——道具の一つひとつが、書の表情を確かに変えていきました。
「作る手」と「書く手」が一つになるとき
職人がいなければ、書家は存在できません。「作る手」と「書く手」が一つになった瞬間、そこに日本の伝統文化の真髄が垣間見えました。
使い手のことを思って道具を磨き上げる職人の心と、その道具に応えようとする書き手の心。両者が出会う場に立ち会えたことは、私自身の書を見つめ直すきっかけにもなりました。ご来場いただいた皆様、そして素晴らしい職人の皆様に、心より感謝いたします。
トークイベント・講演の記録はTALK SHOWのページにまとめています。
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